【このエントリのポイント】ふたつの成長企業を通してアパレル業界の基本が学べる
こんにちは。
折角春になったのにコーディネートが上手くいかない
ファッションアナリスト山田耕史(@yamada0221)です。
・売れてるアパレル企業の強さとは
齊藤孝浩さんの著書、ユニクロ対ZARAのレビューです。
齊藤さんからココベイ社長中島へお送りいただいたのを読ませて頂きました。
ありがとうございました。
世界一の売上を誇るアパレルチェーン企業、
スペインのインディテックスグループのメインブランドであるZARAと
現在世界4位まで成長し、
世界一も視野に入ってきたユニクロ。
今も売れに売れているこのふたつの企業を徹底的に比較分析されています。
・こんなにも違う、ZARAとユニクロ
まず、「はじめに」で挙げられているZARAとユニクロの違いを引用します。
・対象客層を広く浅く狙うユニクロ
狭く深く狙うZARA
・ベーシックの品質を極めるユニクロ
最新トレンドの提供スピードに磨きをかけるZARA
・中国でつくり日本で拡大したユニクロ
自国スペインを中止につくり世界で拡大したZARA
・低価格を、時間をかけてローコストで実現するユニクロ
スピードを重視して値下をおさえて実現するZARA
・広告宣伝に投資して集客するユニクロ
広告宣伝を一切行わず、店舗に磨きをかけるZARA(P.4)
同じSPA企業の2社ですが、こうやって項目立てて比較するとその違いに驚きますね。
・多色展開のユニクロ、1色で勝負するZARA
例えば2番目に挙げられている項目、ベーシックのユニクロとトレンドのZARAという違い。
私も知らなかったのですが、
ZARAは1商品あたり1色しかつくらないそうです。(P.173)
ユニクロは勿論、大抵のファッション企業はひとつの商品で3色以上は
カラーバリエーションを展開するのですが、
ZARAはスタイル提案する商品は1色のみ、
ベーシックな実用商品は多色展開と商品によってカラー展開数を変えています。
これは何故か。
ZARAは商品を「スタイル」で提案するため、
商品をコーディネートとして提示する際に不要な色は作らないという考え方だからだそうです。
・アパレルビジネスの基本が学べる
このような商品企画方法だけでなく、
流通、ブランディング、価格政策、売り場構成、出店戦略など
アパレルビジネスの基本とも言うべき様々な事柄が
ZARAとユニクロの手法を例に学べるようになっています。
このふたつの企業に興味がある人は勿論、
アパレル業界で働いている人やアパレル業界を目指している人にも
お薦めしたい一冊です。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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