【このエントリのポイント】未来のファッション業界で残るのはセミオーダーと超低価格だけ?
こんにちは。
大量に服を断捨離した
ファッションアナリスト山田耕史(@yamada0221)です。
・柳井会長の発言
複数のメディアで報道されていたファーストリテイリング柳井正会長兼社長の
メディア懇親会での発言。
柳井FR会長「情報力強化で究極の商品・新しい産業を創る」 メディア懇談会に世界18カ国150人が参加 | BRAND TOPICS | BUSINESS | WWD JAPAN.COM
柳井会長「不振の理由、天候にあらず」 | 繊研plus
私はこの部分が気になりました。
「アパレル産業もファッション産業もリテールも、全部統合されるんじゃないか。究極的には、工場から一人ずつセミオーダーした商品が、お客さまの元に届けられるようになる。それはすごく考え抜かれた商品なんじゃないかなと思う。今は供給過剰なので、最高の商品しか生き残れない。われわれはそういった商品を作っていきたい」
ユニクロは最近セミオーダー感覚のジャケットを発売しましたが、
柳井会長の発言はこの分野に注力していくということでしょうか。
・進むオートメーション化
以前ファッションの未来に関してこんなエントリを書きました。
山田耕史のファッションブログ: 2030年のファッション業界を予想してみた。
このエントリでは縫製のロボット化などにより低価格でも高品質な
服作りができるようになるのでは、と予想しました。
最近もアディダスがロボットによる靴の大量生産を始めるとの報道がありました。
アディダス、24年ぶり自国回帰 ロボットで靴大量生産 :日本経済新聞
私はこのようなロボット化により、
生活に必要最低限の服はベーシックインカムのように無料で配布、
あるいは超低価格で販売されるようになるのではないかと思っています。
ですが、柳井会長はセミオーダーに注目しているようです。
これは何故なのか。自分なりに考えてみました。
・ファッションの未来は二極化?
服作りのオートメーション化が進んだ未来、
ファッションにそれ程興味がない人は無料配布or超低価格のベーシックな服で
十分満足できるようになるでしょう。
ですが、それでは満足できない人も少なからず存在します。
いわゆるファッションが好きな人たちです。
そんな人たちは従来のを満足させることができるのは、
自分の欲しいものが手に入る(セミ)オーダーだけになる、
ということではないでしょうか。
そもそもこのようなファッションが好きな人はそんなに数は多くはないと思うのですが、
今後ファッションで商売をする場合はそのような人に向けて
圧倒的なクオリティを誇る商品を供給しなければならない、
ということが柳井会長のビジョンではないかな、と勝手に色々考えてみました。
科学技術の発達により様々な概念がどんどん変わっている昨今。
柳井会長が描く未来もそんなに遠いものではないと考えています。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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このエントリを書いた人
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