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ココ・シャネルの革新性とその精神を引き継ぐシャネル社の全貌【書評】「シャネルの戦略」







こんにちは。シャネル別注ポンプフューリーが欲しかったファッションアナリスト山田耕史(@yamada0221)です。

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先日こんな本を読みました。

シャネルの戦略 ―究極のラグジュアリーブランドに見る技術経営

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ココ・シャネルに関する書籍は多いですが、彼女の死後経営されているシャネル社に関する書籍はあまり見当たらないのではないでしょうか。以下Twitterでつぶやいた抜粋を中心に面白かったポイントをご紹介します。

まずこれ。



ラガーフェルドがシャネルの全てをディレクションしていると思っていたんですが、違っていたんですね。

そして↓は知りませんでした。



考えてみればそうなんですが、ココ・シャネルは天涯孤独のまま亡くなったので、シャネル社はエルメスや以前のグッチのようなヨーロッパ老舗メゾンに多くみられる一族経営ではなかったんですね。この本は今まであまり取り上げられることがなかったシャネル社の組織形態や主要人物、そして経営戦略について多くのページを割いています。



上場、非上場どちらもメリットデメリットありますが、シャネル社の場合は非上場だったのでココ・シャネルの精神が今も引き継がれているようです。



本書ではラガーフェルドの天才っぷりもよくわかります。前々から天才だとは思っていましたが、想像以上でしたね。



こんなエピソードを聞くとどことなく欧州老舗メゾンの良さを感じてしまいますね。



どれも実現させるのは難しそうな特質ですが、そうでないと強いブランドはつくれないのでしょう。



一般的にはあまりそのようなイメージはないかもしれませんが、ココ・シャネルはかなりアヴァンギャルドな挑戦をし続けてきたクリエイターです。以前川久保玲とココ・シャネルの展覧会がアントワープで開かれていたような記憶がうっすらありますが、常識を打ち破るクリエイターとしてふたりはかなり似てますね。



そんなエピソードのひとつが↑これ。ココ・シャネルはファッションで女性を自由にしました。



このエピソードは知りませんでした。ココ・シャネルのクリエーションで特徴的なのは機能性を重視している点。



キルティングも機能性追求の産物だったんですね。




実用性と革新性、そして後世にまで残る美しさを実現させたココ・シャネルのクリエーションと、彼女の死後その精神を継承しブランドを守り続けるシャネル社。ファッションビジネスやブランドビジネス、アートやデザインといった分野に関係する人は読んで損のない一冊だと思います。

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