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ファッショントレンドが消滅すると思う、3つの理由。






こんにちは。病院の待ち時間を解消するイノベーションを心待ちにしているファッションアナリスト山田耕史​(@yamada0221)です。

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ファッションなんてカンタンです。格好良い服を着るのではなく、ダサい服を着なければいいのです。
  
  


シューズやバッグはAmazonで。メリットありまくりです。

  
  




僕は​ ​「ファッショントレンド」が将来消滅すると思っています。今回はその理由を3つ挙げていきます。


1:マスメディアの影響力が低下している​



​インターネットの普及により、マスメディアの影響力が低下しています。 「みんなが見ているコンテンツ」がなくなりました​

例えばドラマ「HERO」で木村拓哉さんが着用し、大ブームとなったダウンジャケット。


https://ja.wikipedia.org/wiki/HERO_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E)#/media/File:Takuya_Kimura%27s_costume_in_Hero.jpg
これは当時多くの人が「HERO」を観て、このダウンジャケットを木村拓哉さんが着ていることを知っているからこそ大ブームになりえました。

ですが、今は「みんなが見ている」レベルのコンテンツはなかなか生まれません。

ファッション誌を読んでいる人も少ないでしょう。仕事で必要な人以外で、自分で趣味として定期的にファッション誌を購読している人はほとんどいないのではないかと思います。

インスタグラムは多くの人が使っていますが、自分が好きな人しかフォローしません。

ファッショントレンドはファッション業界が消費者に毎年新しい服を買わせるために生み出されました(詳しくは山田耕史のファッションブログ: ファッショントレンドなんてどうでもよくないですか。をご覧下さい)。

ファッショントレンドは「みんなが知っている」から意味を持ちます。その知る方法であるマスメディアの影響力が低下すれば、いくらファッション業界がファッショントレンドを喧伝しても、消費者には届きません。



2:ファッション業界が変わりつつある​


現在のファッション業界のビジネスモデルの中心になっているのがコレクション。パリコレなどのファションショーです。

コレクションに登場するのは、コレクション発表後半年から1年後に発売される商品です。情報が溢れているので、消費者の趣向もそれに影響されすぐに変わります。コレクションを見て「欲しい!」とそのときは思っても、その「欲しい!」が1年間も持続しづらくなっています。よほどブランドに魅力があるか、デザインが独創的でない限り、今までのビジネススタイルを続けることは難しいでしょう。

一般的なアパレルブランドはコレクションで発表されるデザインなどを参考にファッショントレンドを見極め、企画します。企画を始めてからその商品が店頭に並ぶまで半年から1年以上の時間を要します。

それに対し、ファストファッションの代表格ZARAは世界各地でリサーチした情報をもとに商品を企画し、その商品が店頭に並ぶまで2週間しか要しないという驚異的な体制で世界一の売り上げを実現させています。

1年前に企画されたデザインよりも2週間前に企画されたデザインのほうが支持を集めるのは当然でしょう。消費者が今欲しいと思っている商品が店頭に並んでいるのです。売れない訳がありません。

現在、最も影響力のあるブランド、ヴェトモンはファッションショーを開催しないことを発表しました。

ヴェトモンのデザイナーが「飽きちゃった」発言に込めた"ショーを行わない"という選択肢 | Fashionsnap.com

人気ブランドが既存のシステムから脱却することで、さらにファッション業界は変化を迫られています。

3:ファッションはどんどん自由になっている​



普段生活していてもなかなか気づきにくいですが、ファッションはどんどん自由になっています。日本の戦後ファッション史を紐解くと、80年代以前は「太陽族」や「みゆき族」、DCブランドブームなど、若者がこぞって同じファッションに身を包んでいました


https://gqjapan.jp/uploads/media/2016/04/02/155-voice-of-legend-1.jpg?1459597467

モノがない時代だったので、モノを所有していることがステータスでしたが、供給されるモノが限られているので皆が同じ服を着るしかありませんでした

ですが、90年代以降は先述のマスメディアの影響力の低下もあり、ファッションが多彩になりました。モノがあふれているので選択肢は無数にあります。これを持っているからイケてる、という価値観が薄れてきたのです。

ファッションのステータス性は落ち、00年代以降ブームとなった「ライフスタイル系ショップ」のように、ファッションはライフスタイルの一部となったのです。


https://prtimes.jp/i/10160/6/origin/d10160-6-920459-0.jpg

自分の趣味や好みをファッションに反映させることも簡単になりました。以前はなかなか見つけられなかったニッチな趣味の商品も、minneなどのウェブサービスを使えばかんたんに手に入るようになりましたし、アニメなどのエンターテイメントをモチーフにした服は増え続けています。


minne | ハンドメイド・手作り・クラフト作品のマーケット

例えば以前はアニメTシャツを着ていたり、スチームパンクのアクセサリーを付けていたりしたら奇異の目を向けられることもあったでしょうが、今は多くの人が多様化した価値観に柔軟に受け入れるようになっています

​​コスパ:¥ 3,080(価格は記事執筆時のものです)



​​ThinkGeek:¥ 10,614(価格は記事執筆時のものです)



アスレジャーのような機能性を追求した今までは街着としては受け入れられなかったスポーツウェアも街着として市民権を得るようになったのも、多様化した価値観が受け入れられるようになったおかげです。

​​NIKE:¥ 5,940(価格は記事執筆時のものです)



今後、より価値観は多様化はさらに進み、それに併せてファッションもますます自由になるでしょう。


・ファッショントレンドの未来​



とはいえ、さすがにファッショントレンドが完全に消滅することはないと思います。ですが、ファッション業界が商売のために存在するファッショントレンドを気にして服を決める必要は全くないでしょう。

最近僕はmistermortという、マークジェイコブスやリーバイスといったファッション企業を渡り歩いてきたMORDECHAI RUBINSTEINという方によるインスタグラムにハマっています。




​撮影対象は常識的にはファッショナブルとは言えない、普通の人たちが中心です。



MORDECHAI RUBINSTEINさん(@mistermort)がシェアした投稿 -

MORDECHAI RUBINSTEINさん(@mistermort)がシェアした投稿 -

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でも、なんとも言えない格好よさがあるのです。僕にはまだ、mistermortのどこが魅力的なのか、言語化できていないのでうまく説明できません。

僕はmistermortに、ファッショントレンド消滅後のファッションの楽しさの秘密が隠されているのではないかと思っています。

何を着たっていいんです。自分が好きなファッションを楽しみましょう。

もちろんファッショントレンドがお好きならそれを楽しむのも楽しみ方のひとつです。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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