こんにちは。体調の悪さを忙しさで封じ込めた感のあるファッションアナリスト山田耕史(@yamada0221)です。
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<オススメ人気過去記事>
ファッションなんてカンタンです。ダサい服を着なければいいのです。
シューズやバッグはAmazonで。メリットありまくりです。
・「ダサかった」エアモアアップテンポ
先日公開された高円寺のセレクトショップ、Lampaの遠山さんのインタビュー。
オトナの服選び。〜高円寺Lampa 遠山さんが選んだ過去と現在〜 | FACY
実は収録は2時間以上におよびました。記事では泣く泣くカットした、面白いお話もたくさんあるのですが、今回はそのカットした内容のなかで、僕の心に響いた遠山さんのお言葉をご紹介します。
当時ダサいとされていたブランドやアイテム、着方がリバイバルして格好良いものになっているのに違和感がある。
「当時ダサいとされていたアイテム」として挙げられていた例のひとつがナイキのエアモアアップテンポ。Amazonではプレミアム価格が付いている商品も多い、今一番人気のスニーカーのひとつです。
[ナイキ] NIKE AIR MORE UPTEMPO Scottie Pippen Black White エア モア アップテンポ スニーカー 黒 x 白 [並行輸入品]:¥ 27,800(返品無料!)(価格、返品条件は記事執筆時のものです)
[ナイキ] NIKE AIR MORE UPTEMPO GS WHITE/MIDNIGHT NAVY/GOLD/RED 【OLYMPIC】 [並行輸入品]:¥ 27,540 - ¥ 33,000(価格は記事執筆時のものです)
Supreme シュプリーム Nike ナイキ スニーカー エア モアアップテンポ Supreme NIKE AIR MORE UPTEMPO Suptempo シュプテン シュプテンポ モアテン モアテンポ 靴 シューズ 金 ゴールド 902290-700:¥ 99,360(価格は記事執筆時のものです)
エアモアアップテンポには僕も思い出があります。僕のファッションへの目覚めは高校のときのエアマックスブームでした。ファッションに興味を持ち出した友人たちもエアマックスを履くようになっていたのですが、ちょっと流行に遅れていたイジられキャラの友人がある日、ドヤ顔で履いてきたのがこのエアモアアップテンポ。周囲からは「ダサい、ダサい」と散々にイジられていました。
なので、僕的にも エアモアアップテンポは「ダサい」スニーカーとして認識されていたのですが、それが20年の時を経て、大人気商品になるとは思いもよりませんでした。
・ダサいがオシャレ?
こんなことを言ったらオッサン丸出しで、ファッションの仕事をしている人間としてどうかと思うのですが、 最近人気のファッションはどこが格好良いのか、わからなくなっています。
例えば今一番人気のブランド、VETEMENTS。確かに新しさは感じますが、これが本当に格好良いのか?と問われると、僕は格好良いとは思えません。
最近のファッショントレンドは「ダサい」とされていることをオシャレとしているのではないでしょうか。
ヴェトモンのデザイナー、デムナ・ヴァザリアがアーティスティックディレクターを務めるラグジュアリーブランド、バレンシアガの最新コレクションではクロックスとのコラボレーションサンダルが発表されました。
正直、2017年の今、日本でクロックスがオシャレなイメージがあるかどうかと言うと、オシャレとは言えないでしょう。
このイメージは海外でも同じなようで、この記事ではクロックスは「世界で最も醜い靴」と、ボロクソな紹介のされかたをしています。
Balenciaga x Crocs: The world’s ugliest shoe just got a high-fashion makeover | The Independent
やはり、全世界共通でクロックスはダサい、というイメージなのです。
・ファッションの価値観を破壊することが目的?
ファッションは巡るものです。オシャレとされているトレンドも、マスに浸透していきながら徐々にダサいものになっていき、やがて忘れ去られます。ですが、10年、20年の時を経て「リバイバル」という形でオシャレなトレンドとして復活することがあります。
例えば2013年頃に流行したプロデューサー巻きも1980年代後半では普通にオシャレなトレンドでした。25年ほどの潜伏期間を経て、リバイバルしたと言えます。
山田耕史のファッションブログ: プロデューサー巻きが廃れるのは結構早いかもよ。
ですが、クロックスは現在進行系でダサいとされているアイテムです。それをショック療法かのように「オシャレ」のステージにいきなり引き上げるデムナ・ヴァザリアは、意図的にこれまでのファッションの概念を変えようとしているのではないでしょうか。
もしかしたら、デムナ・ヴァザリアは老舗ラグジュアリーブランドの代表格ともいえるバレンシアガのアーティスティックディレクターというファッション業界のトップにいながら、「王様は裸だ!」というように、今までのファッションの価値観をひっくり返そうとしているのかもしれません。
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