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「プリキュア」が世界一のセレクトショップのショーウィンドウを飾った日。






こんにちは。Amazonで古本をポチったのに全然届かないファッションアナリスト山田耕史​(@yamada0221)です。

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・ドーバーストリートマーケットのショーウィンドウにプリキュアが!​



ドーバーストリートマーケット​というセレクトショップがあります。


DSM Ginza : ginza.doverstreetmarket.com

ロンドン、銀座、ニューヨーク、シンガポールに店舗があり、グッチ、プラダ、ルイヴィトンといったラグジュアリーブランドから、ヴェトモン、ゴーシャラブチンスキーといった旬のクリエイターブランド、そしてシュプリームやアベイシングエイプなどのストリートブランドまで幅広いブランドを取り扱っています。









ディレクションをしているのはコムデギャルソンのデザイナー、川久保玲。アヴァンギャルドな作風のデザイナーながら、株式会社コムデギャルソンの経営者も務める彼女は世界中のファッションデザイナーからリスペクトを受けています。

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そんな​ ​川久保玲が手掛けるドーバーストリートマーケットは世界中で無数にあるセレクトショップのなかでも一二を争う知名度、影響力がありますし、このショップにセレクトされることはブランドやクリエイターにとって栄誉であるでしょう。

銀座のお店には象のオブジェが目を引くショーウィンドウがあり、定期的に内容が入れ替わります。その内容はクリスマスなどの季節のテーマに沿ったものだったり、ドーバーストリートマーケットが最も「推し」ているブランドだったりと、いわば
ドーバーストリートマーケットの「顔」のようなものです。

こちらは過去のショーウィンドウの画像です。







先日ドーバーストリートマーケット銀座を訪れたときのショーウィンドウは、川久保玲が手掛けるコムデギャルソンの2018年春夏コレクションの商品が陳列されていました。



ここ10年ほど、コムデギャルソンは以前よりも増してアヴァンギャルドで装飾的なデザインになっています。今回のコレクションで話題になったのは多種多様なおもちゃを繋げたアクセサリー。





よく見ると、なんとそのなかに​ ​プリキュア(多分)がいるのです。









プリキュアって種類がとても多いんですね…。サイトを見てそれぞれ特定しようと思ったのですが…あまりに多過ぎて断念しました。でも、それらしいのがいるのでプリキュアで確定でしょう。



プリキュアのポータルサイトプリキュアガーデン


・多様化するファッションの価値観​



​今までプリキュアのような(主に幼児を対象とした)アニメとファッションとはなかなか結び付けづらい存在だったでしょう。

このように世界有数のセレクトショップのショーウィンドウをプリキュアが飾るという状況は何を意味しているのでしょう。

ひとつは、アニメというカルチャーが市民権を得たということでしょう。ジャパニメーションという言葉も最近は聞かなくなりましたが、それは世界中で日本のアニメがカルチャーとしてマスまで浸透したからだと思います。

もうひとつは、​ファッションの価値観の多様化です。

今までのファッションの価値観は、パリやミラノなどのファッションショーを頂点としたピラミッド構造となっていました。

ファッションショーに出展するデザイナーズブランドの商品は高価で、限られた人しか手にすることはできず、そのデザインを中・低価格帯のブランドが模倣し、一般人の手が届く価格の商品として売り出していました。

ですが、
現在は価値観が多様化し、ファッションのピラミッド構造は崩壊しつつあります

それを象徴しているお店をご紹介します。繊研新聞でも取り上げられた「古着屋十四才」です。


大阪アメ村の「古着屋十四才」 掘り出す楽しさを | 繊研新聞

80年代、90年代の芸能人、アニメ、スポーツ、企業といった癖があり過ぎる独特な品揃えで、今僕が一番行きたいお店です。(年末年始の神戸帰省時に是非行きたかったのですが、残念ながら時間が取れませんでした。次回の帰省時には絶対に行きたいです)


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プリキュア同様、田代まさしのTシャツも、初期SMAPの缶バッジも、Jリーグ開幕直後の読売ヴェルディのリュックサックも、今まではファッションとは結び付かない存在だった​でしょう。

ですが、繊研新聞の記事にもあるように今やこの古着屋十四才は「おしゃれ上級者たちが、年齢を問わず全国各地から足を運んでいる」のです。

・「ダサい」がなくなる日​



今の時代の空気、つまりファッショントレンドが、プリキュアや8,90年代のキャラクターなどのファッションからかけ離れた存在を「アリ」とするような雰囲気になっている、ということはあるでしょう。

ですが、一度「アリ」となったしまうと、それが完全に「ナシ」になることは今後まずないと思っています。

今までは前述のファッションピラミッド構造に従い、一度脚光を浴びたファッショントレンドはすぐにマス化し、消費されつくした後は「時代遅れ」で「ダサい」存在になっていました。

しかし、近年マスメディアの影響力の低下やインターネットの発達などにより、誰もが知るトレンドは生まれにくくなっており、今までのファッショントレンドのサイクルが崩壊しつつあります。


山田耕史のファッションブログ: ファッショントレンドが消滅すると思う、3つの理由。

​今後ファッションの価値観はますます多様化するでしょう。


​今、自分が好きなものがどれだけ世間的に「ダサい」とされていても、問題はありません

どんどん自分の「好き」をアピールすべきだと思います。

​近い将来、「ダサい」というファッションは消滅するのではないかと思っています。

価値観が多様化し、どんなデザインや着こなしでも「ダサい」とされることはなくなる時代が来るかもしれません。

そうなったとき「ダサい」という言葉は、服装がTPOにマッチしていなかったり、清潔感がなかったりといった最低限の身だしなみができていないことを意味するだけになるのかもしれません。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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