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次世代コラボレーションスタイルを感じさせるナノユニバース×西川産業。



日本のファッションシーンで

「コラボレーション」が話題になり始めたのは

90年代の裏原ブームからでしょうか。



裏原ブームの時は

GOODENOUGH×A BATHING APEのような

ブランド×ブランドが主流でしたが、

数年前に各セレクトショップがこぞって発売したDickiesのチノパンツや、

最近ではCANADA GOOSEやChampionなど、

セレクトショップ×老舗メーカーセレクトショップが近年の主流ではないかと思います。

また、セレクトショップだけでなく

マルイや百貨店などに軒を連ねるブランドなどでも

老舗メーカーなどとのコラボ商品は沢山リリースされており、

単なるコラボではなかなか目を引きにくい状況になっています。


そんな中、他とは少し毛色の違う興味深いコラボレーションをご紹介します。

セレクトショップのnano universeが12AWにスタートさせた

総合寝具メーカーである西川産業とのコラボレーションです。



日本の伝統をダウンジャケットに。総合寝具メーカー『西川産業』とコラボレーション。 | nano・universe

上記リンク先から引用すると

nano・universe 2012A/Wのダウンコレクションは、
創業466年の日本を代表する総合寝具メーカー『西川産業』と
コラボレーションで両社渾身の傑作群を生み出すことに成功しました。
高級寝具の代表格「羽毛布団」用の西川ダウンをアパレルへ提供。
これは西川産業の長い歴史でも初の試みです。
アパレル製品としては作り出せないレベルの品質を持った西川ダウン。
一般的にダックよりグースの方が品質が良いとされていますが、
アパレルに仕上げるダウンとしては通常のグースより
西川のダックの方が高品質である為、
今回はハンガリー産ダックを使用しております。
という事だそうです。

このコラボレーションは毎回人気が高いようで、継続展開されており、

13AWからはレディスアイテムも登場。

こちらも人気のようでZOZOTOWNではほぼ完売の状態です。




13SSからはシャツも展開。



西川産業 → シーツ → シャツ !! | Men's Buyer 渡部 陽介

シーツに使われている生地を使用しているそうです。

こちらのアイテムも人気のようで

ZOZOTOWNではサイズ欠けが出ています






この素材に着目したコラボレーションが生まれた流れは

ユニクロのヒートテックの大ヒットで

ユニクロと素材を共同開発している東レが脚光を浴び、

(特に機能)素材の重要性が再認識される傾向が強まり、

その空気を感じ取ったセレクトショップが

新たなコラボレーション先として

素材にスポットを当てたコラボレーションをするに至った、

という感じでしょうか。



nano universe×西川産業の好調が数シーズン続いているので

他のショップやブランドもその流れに乗っても良さそうなのですが、

その徴候が見られないのは

西川産業のようなコラボレーションに適した

企業がなかなか見つからないからでしょうか。

確かに今私もコラボをしたら面白そうな企業はないかと

思いを巡らしてみましたが、

私の発想が貧困なせいかひとつも思いつきませんでした。



このような意外性のあるコラボレーションは

消費者としても楽しみなので

今後の広がりに期待したいですね。



※注
ここで述べられている内容は書き手の所属する組織・団体の主張を
代表・代弁するものではなくあくまでも筆者一「個人」としてのものです。