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福山雅治のライブで学んだファンのつくりかた。



【このエントリのポイント】初心者に優しいしくみがリピーターを生む

こんにちは。

全然話せないし書けもしないくせに英語と中国語のブログを立ち上げようと思っている

ファッションアナリスト山田耕史(@yamada0221)です。


・思い入れの無いミュージシャンの高額ライブは楽しめるのか?


昨年の年末、福山雅治のライブに行って来ました。



福山雅治大ファンの親友がチケットが余っているからと誘ってくれました。

正直、私は福山雅治に対して思い入れは特になく、

「HELLO」や「桜坂」などの誰もが知っているシングル曲や

CMで流れているような曲を知っている程度。

一応今回のライブの為にベストアルバムと最新アルバムをレンタルして聴きましたが、

通して聴けたのは数回。

曲を覚えるには程遠い状態でライブに臨みました。

しかもライブのチケット代は9500円。

親友曰く最もチケット代の高い日本人ミュージシャンだそうです。

あまり思い入れの無いミュージシャンのライブ。

しかもお小遣いサラリーマンには痛い9500円。

開演前は「もしかしたら来るんじゃなかったかな?」という思いが頭をよぎりましたが、

結果的にそれは杞憂でした。

・たったひとつのライブ演出がファンを生んだ


終演後、私は来年も福山雅治のライブを見に行く決意をしたばかりか、

そのライブ以後、暫くの間音楽は福山雅治ばかり聴く程ハマってしまいました。

そこまで私を変えたのはたったひとつライブの演出。

それは。

歌詞をスクリーンに映す。

それだけです。

ライブ映像を映している大きなスクリーンに歌詞が表示されているのです。

カラオケの映像みたいな感じです。

私は最近ライブハウスのような小さなライブしか行っておらず、

大規模なライブは15年ぶりだったので知らなかったのですが、

調べてみるとサザンオールスターズや槇原敬之など、

多くのミュージシャンのライブで歌詞の表示は行われているそうです。

親友によると、ファンの間でもこの歌詞の表示は賛否両論あったそうです。

確かに熱心なファンからすると歌詞なんて覚えていて当然ですし、

折角のライブでミュージシャン本人が(豆粒くらいの大きさにしか見えないとしても)そこにいるのに

歌詞がスクリーンに表示されているとずっとスクリーンを見続けてしまい

ミュージシャン本人を見なくなってしまうかもしれません。

ですが、私にとってこの歌詞の表示は大変ありがたい演出でした。

・歌詞で歌の素晴らしさを知る


今回ライブに向けて聴いていた福山雅治のアルバムもそうですが、

最近は歌詞を見ながら音楽を聴く事は殆どありません。

レンタルをしても歌詞カードを見る事はありませんし、

YouTubeなどの動画サイトから落として聴く場合などは歌詞カードすらありません。

(まぁ歌詞サイトなどで見る、という方法もありますが、そこまでする人は極少数でしょう)

そんな私にとってライブスクリーンに映される歌詞は

私に福山雅治の歌の魅力を教えてくれました。

とても良い歌詞で心に響く曲が多く、

私は歌詞に触れる事で福山雅治のファンになったのです。

福山雅治はライブスクリーンに歌詞を表示する事で

少なくとも一人のファンを増やしました。

・ファッション初心者をファンにする仕組みが必要


そこで気になったのがファッション業界、

特にショップの初心者に対する配慮の無さです。

最近はインターネットを活用したサービスも増えては来ていますが、

参考:山田耕史のファッションブログ: ファッションのお悩み解決サービスの大本命!ポイントのQ&A Community。

一体どれくらいのショップが、

そのショップを初めて訪れる人や

ファッションに興味を持ち始めたファッション初心者に対して

親切な仕組みをつくっているでしょうか。

ライブにおける歌詞表示のように、

初心者にとってファッションをわかりやすく伝えるのは販売員の役目ですが、

以前当ブログでも書いた通り、

一般人にとって販売員の印象は良いとは言えません。



参考:山田耕史のファッションブログ: なぜ服屋の店員はうざいのか?

結果、ファッション初心者は接客される必要の無い店で購入する事になり、

いつまで経ってもファッションファンは増えません。

・初心者向け販売員を育成?


接客の面白い試みとして、ユナイテッドアローズの情熱接客がありました。


これは販売員が10分間で「お客様の世界を変える」コーディネイトを提案するという

期間限定のキャンペーンでした。

例えばこれをファッション初心者向けにしてみるのはどうでしょうか。

オシャレな事をウリにするのではなく、

ファッション初心者はどんな嗜好を持っていて

どんなアイテムを欲しているのかを学び、

初心者フレンドリーな販売員を育成するのです。

最近はインバウンド需要に向けて中国語対応が可能な事をアピールする

商業施設が増えていますが

同じように「初心者対応」が可能な事をアピールしても良いでしょう。

その場合はファッション初心者が入りやすいショップの雰囲気にしたり、

販売員はファッション初心者が親しみを持ち易いコーディネイトにする事になるかもしれません。

それくらいの事をしなければ今後もファッション業界は

極少数のファッション好き顧客を奪い合うレッドオーシャンであり続けてしまうと思います。




最後までご覧いただきありがとうございました!

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