【このエントリのポイント】ブランドパロディビジネスは危険がいっぱい!
こんにちは。
愛しのnexus5の液晶を落として割ってしまった
ファッションアナリスト山田耕史(@yamada0221)です。
・サンローランがパロディTメーカーを告訴
ブログを書くのが少し遅くなってしまいましたが、
先日HYPEBEASTでこんな記事を目にしました。
Saint Laurent Sues Maker of "Ain't Laurent Without Yves" Parody Tee | HYPEBEAST
サンローラン社が「Ain't Laurent Without Yves」というデザインの
パロディTシャツを製造しているWhat About Yvesを訴えたそうです。
詳しい内容はこれら↓の記事から。
What About Yves lawsuit from Yves Saint Laurent (Vogue.co.uk)
Saint Laurent Files Trademark Lawsuit Against Parody T-Shirt Maker : News : Fashion Times
訴えられたデザインのアイテムはこちら。
http://www.whataboutyves.com/collections/new/products/aint-laurent-without-yves-sweatshirt-white
今もWhat About Yvesのウェブストアで購入出来ます。
What About Yvesの商品である可能性は限りなく低そうですが、
「Ain't Laurent Without Yves」デザインのアイテムはAmazonでも売られています。
訴訟の結果によっては手に入らなくなる事もありそうですね。
・続くデザイン訴訟
最近この手のニュースが多いです。
当ブログで取り上げたコンバース、グッチだけでなく、
山田耕史のファッションブログ: パクリとインスパイアの境界線とは?米コンバース模倣訴訟続報。
山田耕史のファッションブログ: ブランド商標権訴訟、GUCCIvsGUESSチキチキロゴ対決!
ラインデザインを巡ってアディダスがマークジェイコブスを訴えるなど、
ブランドのデザインに関する訴えが増えています。
・エルメスの場合
因みにこちら↓の記事によると、
本家本元のブランドは笑って許すのか!? ブランド・ロゴのパロディがクール | BRAND TOPICS | FASHION | WWD JAPAN.COM
サンローランと同じフランスのラグジュアリーブランドのエルメスは
「徹底的に知的財産の不正使用を防止するのと同時に、アーティスティックな表現の自由を認める。何事もケース・バイ・ケースで法的見地からのコメントはしない」
と公表しているそうです。
エルメス社は
アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するモビルアーマー、「エルメス」が
「ララァ・スン専用モビルアーマー」という名称に変更されたり
エルメス (ガンダムシリーズ) - Wikipedia
バーキンバッグの立体商標を取得するなど
商標に関しては厳しい対応をする企業として有名です。
ですが、先程の記事に登場している
パロディデザインを得意とするブランド、BRIAN LICHTENBERGの商品は
現在も入手可能になっているので
shopbrianlichtenberg.com
こちらは「セーフ」という事なのでしょう。
・イケてればOKという訳ではない
エルメス社としてはBRIAN LICHTENBERGのパロディデザインが
エルメスのブランド戦略にとってプラスであるから、
つまりBRIAN LICHTENBERGがファッション的にイケてるから
セーフにしているのでしょう。
ですが、サンローランにとってWhat About Yvesはアウト。
What About Yvesも十分ファッション的にイケてると思いますが、
サンローランのブランド戦略には合致しなかったのでしょう。
サンローランやエルメスだけでなく、ブランドのパロディデザインはよく目にしますが
パロディデザインアイテムを製造しているメーカーは
有能な弁護士軍団を揃えた(多分)ラグジュアリーブランドに
訴えられる覚悟をした上なのでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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