セレクトショップのナノユニバースと
総合寝具メーカーの西川産業との
コラボレーションに関するエントリを書きましたが、
山田耕史のファッションブログ: 次世代コラボレーションスタイルを感じさせるナノユニバース×西川産業。
今回はそれに関連する話題です。
この冬、三陽商会が展開する「ザ・スコッチハウス」などの複数のブランドで
京都で育てられた高級あい鴨、「京鴨」を使用したダウンコートがリリースされたのですが、
SANYO 株式会社三陽商会|企業情報|ニュースリリース|2014|京鴨ダウン×花粉プロテクトコート 軽くて暖かい花粉対策のダウンコートを2ブランドから発売
それが売れ行きが好調との事を
先日のお客様とのミーティングで伺いました。
この時私が思い出したのは西川産業の事。
京鴨ダウンとナノユニバース×西川産業コラボレーションとの共通点は
「日本の素材を前面に押し出している」
事です。
今まで、
ファッション的にいわゆる「カッコがつく」素材メーカーと言えば
イタリアのエルメネジルドゼニアやロロピアーナ、
イギリスのハリスツイード、
アメリカのペンドルトンなどに代表されるような
欧米のメーカーが主流でした。
それに対し、
日本の素材メーカーで注目されているのは
「欧米ラグジュアリーブランド御用達」というお墨付きで
ブレイクしたデニム素材メーカーのカイハラなど、
ごく少数メーカーだけだったと思います。
そんな状況の中、
最近、西川産業や「京鴨ダウン」など
日本メーカーの素材を前面に押し出した
商品がヒットしているのは
欧米のメーカーをありがたがるだけであった
日本のファッションマーケットに
新たに生まれた流れではないでしょうか。
また、「京鴨ダウン」は外国人旅行客にも人気があるそうです。
恐らく外国人ウケをかなり意識して企画をしているのでしょう。
下げ札はかなり日本らしいデザインになっており、
【大阪タカシマヤ】メンズウィークス 商品紹介No.17 <ザ・スコッチハウス>ダウンコート いい男を作る“オシャレシピ”
店頭でも目立つような大きなサイズになっています。
京鴨ダウンコート - アレグリ - 遠鉄百貨店
和を感じさせるファッションウェアというと
着物や浴衣など、
外国人とってはかなり実用性が低いアイテムが中心でしたが、
この京鴨ダウンのように
日本でしか買えない日本独特の商品で、
しかも日常生活で使える実用性たっぷりのアイテム、
となると
外国人旅行客に売れるのも納得です。
表参道や青山を歩いていると、
コムデギャルソンやフラボアといった
日本のデザイナーブランドの
大きな紙袋を沢山持ったアジア系旅行客を沢山見ますが、
(残念ながら日本人でブランドの紙袋を複数持っている人は見ませんね)
これからはそういったデザイナーブランドでなくても
外国人旅行客が飛びつくようなアイテムを開発するのは
可能ではないかと思います。
※注
ここで述べられている内容は書き手の所属する組織・団体の主張を
代表・代弁するものではなくあくまでも筆者一「個人」としてのものです。