こんにちは。
久し振りにクレジットカードの明細を見たら
不正請求を発見した山田です。
明細はきちんとチェックしなければいけませんね。
今日発売のWWDはファッション誌特集。
その特集の中で、有力誌の編集長インタビューが興味深かったので
ご紹介します。
それぞれの雑誌の読者年齢や収入などについて
中の人が自ら答えておりそれだけでも面白かったのですが、
私が目を引かれたのは
メンズジョーカーの橋本太郎編集長インタビュー。
メンズジョーカーといえば雑誌不況が叫ばれる現在でも
15万部前後の発行部数を誇る人気雑誌。
参考:https://www.j-magazine.or.jp/magadata/index.php?module=list&action=list&cat1cd=1&cat3cd=5&period_cd=24
ですが、そのちょっとロックっぽい細身のカジュアルスタイルは
毎号殆ど変化が見られず、
その事に関して
以前ライターの南 充浩さん @minamimitsuhiro と盛り上がった事があります。
実際に2014年6月号と2013年7月号を比べてみました。
さて、どちらが2014年でどちらが2013年だと思いますか?
正解は上が2014年6月号、下が2013年7月号です。
ではこちらは?
こちらも上が2014年6月号、下が2013年7月号です。
こうやって並べてみても違いは分かり辛いのに、
(細かい所を見ていけば変化はわかりますが、
ぱっと見でわかる人一般人は少数だと思います)
何故売れているのか疑問に思っていたのですが、
今回のWWDのインタビューでその理由がわかりました。
その部分を引用します。
メンズジョーカー卒業生に向けた新雑誌「メンズジョーカーリラグジー」を
他誌とどうやって差別化するのかという問いに対する返答です。
橋本:”ファッション偏差値”の高い男性に向けた競合誌とは一線を画し、
「メンズジョーカー」同様、最も実用的な媒体を目指します。
~中略~
「リラグジー」を含めた「メンズジョーカー」が目指すのは、
セグメントされたマーケットではなく、
全方位を狙う”究極に一般読者ウケするファッション誌”です。
メンズファッション誌の切り口にはテイスト別、国・スタイル別など
いろいろあるでしょう。
けれど、それにこだわるあまり可能性を捨ててしまうのは、
雑誌の都合で読者の興味や関心に満足に応えなくなることにつながります。
テイストやブランド、価格帯を問わず、「良いモノは良い」という
シンプルなスタンスを大切にしたいです。
「”ファッション偏差値”の高い男性」という言葉は
「オシャレな人」と言い換えても良いでしょう。
「オシャレな人」はファッションに対するこだわりが強く、
トレンドに敏感で毎シーズン沢山の服を購入し、
ファッションテイストが頻繁に変わります。
(「オシャレな人」にはトレンドを気にせず
独自のファッション観を追求する人もいると思いますが、
ファッション誌というトレンドを扱うメディアの話なので
その人の事は今回は割愛します)
しかし、メンズジョーカーがターゲットするのは
”ファッション偏差値”の高くない、一般人。
ファッションに対するこだわりがそれ程強くない人は
短期間でファッションテイストが変わる程服を買いませんし、
そもそもファッションテイストという事柄自体
気にしていないかもしれません。
メンズジョーカーはそんな、
テイストが変わらない人に向けたテイストの変わらない雑誌
という事なのでしょう。
メンズジョーカーと同じく
毎号テイストが殆ど変わらないメンズファッション誌があります。
それは、これまた売れ行き好調のサファリ。
WWDにはサファリの編集長のインタビューも掲載されていましたが、
残念ながら編集方針などに関する言及はありませんでした。
が、おそらくサファリもメンズジョーカー同様、
”ファッション偏差値”の高くない、一般人をターゲットにしているのだと思います。
次々と移り変わる最新ファッションを紹介する事が当たり前だったファッション誌。
しかし、これらのような「変わらない」ファッション誌が人気を集めている事に
学ぶ事は大きいと思います。
※注
ここで述べられている内容は書き手の所属する組織・団体の主張を
代表・代弁するものではなくあくまでも筆者一「個人」としてのものです。