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「古着女子」ゆとり社長が語る若者のファッション観と「好きなものは好き」と言えるための仕組みづくり。



​ ​​ こんにちは。自分が着たい・似合う服が簡単に選べる「ファッションのトリセツ」を製作中の 山田耕史​(@yamada0221)です。


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当ブログでオススメしている誰にでも似合い、いつまでも着られる「普通の服」をまとめたサイトです。とりあえずこれを選んでおけば、まず間違いはないというアイテムだけを厳選してご紹介しています。

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・古着女子のゆとり社長


インスタグラムの「古着女子」のアカウントで20万フォロワーを集め、「インスタ起業」として注目を浴びている「ゆとり社長」こと片石貴展さん@katap_yutori )。


古着女子 / 10.1からYoutube📺さん(@furuzyo) • Instagram写真と動画

インスタで20万フォロワーの「古着女子」を生んだスタートアップyutoriの“ミレニアル流”起業法│WWD JAPAN

片石さんが率いるyutoriが先日資金調達を行いました。その調達先のひとつのベンチャーキャピタルを率いるのが、以前当ブログでもご紹介したALLYOURSがクラウドファンディングを行っているCAMPFIREの代表取締役の家入一真さんです。


クリエーションってなんだっけ?オールユアーズが毎日ファッション大賞にノミネートされた意味。|山田耕史のファッションブログ

今回ご紹介したいのは片石さんと家入さんによるこちらの対談記事です。


「僕らは感情にお金を払う」 変わりゆく価値観と消費のカタチ | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

この記事を一読したときに、考えたいことがいくつか浮かんだのでそれをまとめてブログを書いてみます。



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・多様化しまくっているファッションの価値観


この記事は片石さんの世代のインターネット観や、お金の価値観など興味深い点が色々あるのですが、僕が最も面白いと思ったのがこちらの一節です。

──片石さんのビジネスは、すごく簡略化すると「インターネットでモノを売る」事業です。家入さんからみて、若い世代の“モノを売る”感覚も変化してきたと感じますか?
家入:モノを売り買いする感覚じゃないんだよね。
片石:まさにそうですね。僕らの場合は「主張」を売っている感覚です。今の若い子は服の機能性より哲学性を求めていると思っていて。その服がどういうルーツで作られて、どんなアイデンティティを表現するものなのかを凄く見ている気がします。だから僕らは、服を立体的に作る必要があります。
立体的とは、単にデザインが可愛いとかかっこいいではなく、映像や写真での見せ方、服を着た時にどう表現してもらうかといったこと。様々な視点でみたとき、共感を呼ぶ哲学性のあるモノが残っていくと思います。

この部分から僕的に要旨を抽出するとこんな感じです。

・今の若い子は服に哲学性を求めている

・その服がどんなアイデンティティを表現するかが重要

2018年現在の日本、特に東京ではファッションの価値観は多様化しまくっています。多様化しすぎてグチャグチャになっている、と表現してもいいくらいでしょう。

その例の1つが先日書いたこちらの記事。10年ちょっと前はダサいファッションの極みだった「オタクファッション」。


2018年秋。オタクの象徴「電車男」がオシャレの最先端。|山田耕史のファッションブログ

今でもそのときと同じように「オタクファッション」をダサいと思う人もいるでしょうが、これを「イケてる」と感じる人もいます。(図らずも↑の記事に片石さんのツイートを引用していますね)



そもそも、メンズファッションの絶対的価値観の1つであった「かっこいいかどうか」も、今や重要ではなくなっています。


「かっこいい」が死んだ今、エディ・スリマンは「かっこいい」を蘇らせることができるのか?|山田耕史のファッションブログ

片石さんの語る「今の若い子は服に哲学性を求めている」「その服がどんなアイデンティティを表現するかが重要」という現在の若者のファッション観は、このような価値観の多様化が背景にあるのではないかと思います。

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・アラフォーの僕のファッション観


では、アラフォーの僕のファッション観ってどんなもんだろう?と改めて考えてみると、僕にとっても哲学性とアイデンティティの表現は非常に重要であることを再認識しました。

出会ってから20年間ずっと大好きなコムデギャルソンは、もちろんデザインも大好きなのですがコムデギャルソンというブランド、株式会社コムデギャルソンという会社組織、そしてその社長でありデザイナーでもある川久保玲の哲学性にも惚れ込んでいます。
(コムデギャルソンの哲学性についてはYouTubeにアップされているNHKスペシャルで是非!)



また、最近ハマっている90年代J-POPTシャツは僕のJ-POP好きというアイデンティティを表現してくれる服だと思っています。


なぜ僕はB'zのTシャツを着るのか。〜90年代J-POP Tシャツ人気の背景を推察する〜|山田耕史のファッションブログ

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・ファッショントレンドって本当に死ぬんじゃない?


アラフォーの僕ですらこんな考え方で、しかも今の若い子もファッションに哲学性やアイデンティティの表現を求めているのなら、コレクションを頂点としたピラミッド型の既存のファッショントレンドの構造ってやっぱり滅びるんじゃない?という思いを強くしました。


それでもあなたはまだ、「ファッショントレンド」という他人の決めた価値観で消耗し続けますか?|山田耕史のファッションブログ

トレンドをなぞっただけの薄っぺらい服に哲学性は感じられませんし、アイデンティティの表現もできないと思いますから。


トレンドしか価値がない服は、トレンドが過ぎると価値がゼロになってしまう。|山田耕史のファッションブログ

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・古着選びの不便さをテクノロジーで解消できないか?


トレンドの服とは違い、背後にストーリーが感じられる古着には哲学性を感じやすいですし、基本的に一点物でデザインに個性があるのでアイデンティティの表現もしやすいでしょう。

ですが、古着の欠点は選びにくいこと。以前ご紹介した楽天や、オンラインブランド古着屋などをつかえば少しはマシになりますが、それでも新品の服をZOZOTOWNなんかで探すのと比べると時間も手間もかかって不便なんですよね。


古着好きに朗報!楽天市場なら簡単に目当ての古着をディグれます。|山田耕史のファッションブログ


驚異の商品数!オンラインブランド通販サイト「ベクトルパーク」でコムデギャルソンの掘り出し物を大量発見。|山田耕史のファッションブログ

僕はこの古着選びの不便さをテクノロジーを使ったサービスで解消できないかなと思っています。例えば、「座談会」の記事を掲載していただいているFACY。


雑誌で振り返る、おじさんたちの90年代ファッション座談会〜前編〜FACY

FACYはユーザーの「こんなアイテムありませんか?」なんていう質問にショップスタッフが回答してくれるサービスですが、これの古着版があったら素敵だなぁと以前から思っています。




スタイラー株式会社|STYLER Inc.

ブログを読んでいてもわかりますが、古着屋さんの店員さんって物凄い知識をお持ちの方が多いですからね。このようなサービスがあれば店員さんの知識がかなり有効活用できるんじゃないかなと思います。


圧巻の情報量。読んで楽しいオススメ古着屋ブログ13選。|山田耕史のファッションブログ

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・「好きなものは好き!」と言えるきもち抱きしめてたい


求人サイトに掲載されている片石さんの文章が素敵なので、長いですが引用します。

好きを”表現”することは極めて恥ずかしい行為だ。それは自分が本音で思っている必ずしも綺麗ではない想いをそのままテーブルに載せる行為だから。けれど、そんな”表現”こそが人を強く引きつける。
悲しいことに世の中には誰かの足をくじくためのたくさんの”揶揄”が溢れかえっている。今日ほくそ笑むためだけの”ネタ”を探している社会では、自分の好きを素直に表現するのはとてもむずかしい。
でも大丈夫、僕らは誰も貴方のことを否定しない。僕らは人にはできないこと、できることがあるという事実を認めている。だからこそ人は人と関わる意味があるのだから。
もしプレスリリースや、この長ったらしい文章を見て興味を持ってくれた人がいたなら、ぜひオフィスに遊びに来てほしい。(汚いけれど)雰囲気はにじみ出るものだからきっと感じるものがあると思う。
好きなことを好きと言う、たったそれだけのことが僕らには足りない。心が死ぬ前に好きの産声をあげよう

僕らは"スタートアップ"じゃない。 | 株式会社yutori

”「好きなものは好き!」と言えるきもち抱きしめてたい”

これは僕が大好きな槇原敬之の「どんなときも。」の一節です。



僕は以前から「ファッションは自分が好きな服を着ることが一番」と考えています。ですが、今までのファッションの仕組みではファッションリテラシーが高くない人が自分の好きな服を見つけることは難しいと思っています。

それを解消するために取り組んでいるのが「ファッションのトリセツ」です。まだまだ発展途上ですが、1人でも多くの人が「好きなファッション」に出会えるようにこれからも試行錯誤を続けていくつもりです。


自分らしい服装が楽しめる「ファッションのトリセツ」をつくります。|山田耕史のファッションブログ

ちなみに片石さんのこちらの対談記事も面白いですよ。

【ゆとり社長×りょかち対談】「一歩先を行く」では速すぎる。現代の若者を熱狂させる、SNSで先を行く感性

最後までご覧いただきありがとうございました!



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この記事を書いた人
山田耕史 

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